Bluetooth接続でもCDロスレスと同等の音質。
今回は、aptX Adaptiveの拡張機能「aptX Lossless」について、LDACとの違いも交えつつわかりやすく解説していこうかと思うのでぜひ参考に。
SOUNDPEATS Air5 ProやAir5 Pro+、H3など、最近は1万円前後の価格帯のワイヤレスイヤホンでも対応するデバイスが増えてきたので、意外と見る機会が増えてきたかも。


aptX Adaptive Losslessとは?

「aptX Lossless」は、QualcommのSnapdragon Soundに対応する”aptX Adaptive”の拡張機能。
高音質コーデック「aptX Lossless」は"可逆圧縮"により、Bluetooth接続でもCDロスレス(16bit/44.1KHz)と同等の音質が実現可能な最新のコーデックなのですが、可逆圧縮とは、音源をそのまま圧縮して復元後も原音に近い音質が得られる圧縮方式のこと。
ワイヤレスイヤホンで一般的な「SBC」「AAC」「LDAC」などが採用する"非可逆圧縮"は、聴覚の特性に合わせて音を選択&圧縮し、データサイズをより小さくできますが、原音通りに復元することはできません。
そのため、サンプリングレートで見るとLDACのほうが優れていますが、原音の再現度で見るとaptX Losslessのほうが優秀ということになります。
aptX LosslessとLDACの違い|比較表
aptX LosslessとLDACを比較してみると以下の通り。
| 項目 | aptX Lossless | LDAC |
|---|---|---|
| 圧縮方式 | 可逆圧縮 | 非可逆圧縮 |
| ロスレス時のスペック | 16bit/44.1KHz | - |
| 非ロスレス時のスペック | 24bit/96KHz | 24bit/96KHz(ダウンコンバートなし) |
| 最大ビットレート | 約1.2Mbps | 990kbps |
| 特徴 | 原音の再現度が高い | ハイレゾ音源向けに設計、対応端末が多い |
対応スマートフォンの条件
注意点は、aptX Losslessで音楽を聴くためにはSnapdragon 8 Gen1/8+ Gen1/8+ Gen2以降を搭載したスマホと、「Snapdragon Sound」をサポートする"FastConnect 6900"が必要になる...というところ。
対応機種は「ZenFone8」「Galaxy S21シリーズ」「Xperia 5Ⅳ/1Ⅴ/10Ⅴ」などなど。自分が使っているスマホが対応しているか確認しておきましょう。
Androidは「設定 > システム > デバイス情報」から「ビルド番号」を7回タップして「開発者オプション」を有効化すると対応コーデックを確認可能。
開発者オプションにある「Bluetoothオーディオコーデック」から見ることができます。
参考までに、「Pixel 7」はaptX Lossless非対応。「Galaxy Z Flip5」や「Galaxy Z Fold5」もaptX Losslessには対応していないため、aptX Losslessに対応するワイヤレスイヤホンを購入する場合は、事前に対応しているかどうかを確認しておきましょう。
LDACとの比較・使い分け
上述のとおり、aptX Losslessに対応するスマホは多くないため、ロスレス音源で音楽を楽しみたい場合のベターな選択肢は「LDAC」。
| 項目 | aptX(エーピーティーエックス) | LDAC(エルダック) |
|---|---|---|
| 圧縮方式 | aptX Losslessは可逆圧縮 | 非可逆圧縮 |
| 遅延 | 低レイテンシー | 標準的 |
| 安定性 | データのエラー回復により、電波状態が悪い環境でも安定接続しやすい | 環境次第で伝送レートが変動 |
| 転送量 | SBCより優れた圧縮率で情報量を多く転送 | SBC(328kbps)の約3倍、最大990kbps |
| ハイレゾ対応 | 44.1KHz/48KHzにダウンコンバートしてから圧縮 | 96KHz/24bitをダウンコンバートせず伝送可能 |
aptXの拡張機能の一つである「aptX HD」は、最大48KHz/24bitに対応し、48KHz/16bitのaptXに比べて256倍の細かな音を表現できます。
個人的には、スマホが対応していればaptX Losslessも良い選択肢になるとは思いますが、人間の聴覚上、LDACやaptX HDでも十分すぎるほどの音質が得られるため、悩んだときは「LDAC」を選んでおけば間違いないかなと。
aptX Adaptive/aptX Lossless対応のSOUNDPEATSイヤホン
aptX Adaptive・aptX Losslessに対応するSOUNDPEATSのワイヤレスイヤホンは、現行ラインナップだと以下の3機種。
- SOUNDPEATS Air5 Pro
- LDAC/aptX Adaptive/aptX Lossless対応。1万円以下でaptX Losslessを試せるコスパモデル
- SOUNDPEATS H3
- LDAC/aptX Lossless/aptX Adaptive対応。中高音・高音の解像度にこだわりたい人向けのフラッグシップ
- SOUNDPEATS Air5 Pro+
- LDAC/aptX Lossless/aptX Adaptive/LC3対応。MEMSドライバー搭載で分離感も重視したい人向け
イヤホンやヘッドホンの音質を決めるものすごく重要な"ドライバーユニット"については、以下の記事も参考になるかも。

まとめ:迷ったらLDAC、対応端末があるならaptX Losslessも選択肢に

aptX Adaptive Losslessは、Bluetooth接続でもCDロスレス相当の音質を実現できる「可逆圧縮の高音質コーデック」ですが、対応するスマホがあまり多くないので...まずは自分の端末が対応しているかを確認しておくといいかもですね。
- 原音の再現度を重視するならaptX Lossless
- 対応端末の多さ、ハイレゾ全般との相性を重視するならLDAC
- 迷ったら、対応端末が多いLDACを選んでおけば失敗しにくい
買いやすい価格帯域でいえば、SOUNDPEATSのイヤホンがおすすめですが、SOUNDPEATS製品でaptX Adaptive/aptX Losslessに対応しているのはAir5 Pro、H3、Air5 Pro+の3機種なので、対応スマホを持っている人はこのあたりも候補に入れておきましょう。
aptX Adaptive Losslessに関するよくある質問|FAQ
aptX LosslessとLDAC、結局どっちがおすすめ?
原音の再現度を重視するならaptX Lossless。
対応端末の多さやハイレゾ音源全般との相性を重視するならLDACがおすすめですが、自分のスマホがaptX Losslessに対応していない場合はLDACを選んでおけば間違いなし。
自分のスマホがaptX Losslessに対応しているか確認する方法は?
Androidの場合、「設定 > システム > デバイス情報」から「ビルド番号」を7回タップして開発者オプションを有効化し、「Bluetoothオーディオコーデック」の項目で確認できます。
Snapdragon 8 Gen1/8+ Gen1/8+ Gen2以降のチップと「FastConnect 6900」の両方が必要な点にご注意を。
SBCやAACとの違いは?
SBCやAACは非可逆圧縮のコーデックで、聴覚特性に合わせて情報を間引きながら圧縮するため、データサイズは小さくできますが...原音の完全な再現はできません。
aptX Losslessは可逆圧縮のため、より原音に近い音質を再現できるのが大きな違いです。
iPhoneでもaptX Losslessは使える?
残念ながら...使えません。aptX LosslessはAndroid向けの規格で、対応チップセット(Snapdragon 8 Gen1以降など)を搭載した一部のAndroid端末でのみ利用可能です。
SOUNDPEATSの全ラインナップを比較したい人は以下の記事もぜひ参考に。


