18万円出して後悔しないために。
Valveの「Steam Machine(スチームマシン)」が2026年6月23日についに発売されました。スペックは悪くないし、Steamゲームをリビングでコンソール感覚で遊べるコンセプトも面白い。
でも、コントローラー無し512GBで18万9,980円(税込)という価格を見て「高すぎ?やめといた方がいい?」と思った人も多いはず。
この記事では、Steam Machineのデメリットや「やめとけ」と言われる理由についておさらいしつつ、「買わない方がいい人」「買う前に知っておくべき欠点」に絞ってダダっと解説していきます。
「買って後悔した」という状況を避けるために、ぜひ参考にしてもらえれば。

Steam Machineのデメリット・欠点まとめ

それじゃ、早速結論からになりますが...筆者の認識としては、Steam Machineは「Steamへの愛着がある人向けの据え置き機」。
タイミングが悪かったとは言え、価格の高さは事実として重いですし、SteamOSの対応ゲームの制限やHDMI 2.1非対応など、18万円という金額に対して「惜しいな」と感じるポイントが多々あります。
PS5と比べてコスパで選ぶ理由は、正直ないかなと。
ただ、すでにSteamゲームをたくさん持っていて「テレビで4K・大画面で遊いたい」「Steam Deckと組み合わせて使いたい」という人には、ちゃんと刺さる製品だと思うので、デメリットを知った上で「それでもほしい」と思えるなら、後悔は少ないはず。
Steam Machineの主なデメリットをまとめると以下の通りです。
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 価格が高い | 512GBモデルが18万9,980円。PS5の約2.4倍 |
| 全ゲームが動くわけではない | SteamOS+Proton環境ではアンチチート系を中心に非対応タイトルあり |
| HDMI 2.1非対応 | 4K出力はDisplayPort推奨。TVとの接続は要注意 |
| 4KはFSRありき | ネイティブ4K性能ではない。PS5 Proには及ばない |
| PS専用タイトル非対応 | スパイダーマン・ゴッド・オブ・ウォーなどは遊べない |
| 店頭購入できない | 現状はKOMODO STATIONのオンラインのみ |
ここからはSteam Machineのデメリットについて、それぞれを詳しく解説していこうかと思いますが、スペックや価格の詳細について知りたい人は以下の記事もぜひ参考にしてもらえれば。

デメリット1|価格が高すぎる(PS5の約2.4倍)
Steam Machineのラインナップで最も価格が安いのは「512GBモデル」で、価格は18万9,980円(税込)。
これが、Steam Machineに対して「やめとけ」という声が出る最大の理由。
PS5が79,980円(日本語専用なら55,000円)、Steam Deck OLEDが79,980円〜であることを考えると、Steam Machineはその約2.4倍。
「小型PCで据え置きゲームができる、やりたい」という需要と価値は間違いなくありますが、これだけの価格を出すなら...ほかにも選択肢はたくさんあります。
Valve自身も説明していますが、RAMやストレージ部品の世界的な価格高騰が直撃した結果、当初の目標価格より値上がりしてしまったとのこと。
Steam Machineと競合の価格比較
| 機種 | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| Steam Machine 512GB | 18万9,980円 | 本体のみ |
| Steam Machine 2TB | 24万9,980円 | 本体のみ |
| PS5 | 通常版:79,980円 日本語専用:55,000円 | ディスクドライブ版 |
| Steam Deck OLED 512GB | 79,980円~ | 携帯型 |
| ゲーミングPC(ミドルレンジ) | 20万円前後 | 構成による |
参考までに、Steam Machineと競合製品(PS5など)の価格を比較してみると上記の通り。
「Steamライブラリに数十本・数百本のゲームを持っていて、テレビで4K環境を作りたい」という人なら価値を感じやすいですが、「ゲームを始めたい」「コンソールが欲しい」という入門ユーザーが最初に選ぶ機種ではないかなと思います。
遊べるゲームは違いますし、ターゲット層も異なるため、一概にPS5とSteam Machineを比較できるわけではないですが...PS5 日本語専用のコスパがすごすぎる件。
デメリット2|SteamOSはWindowsゲームがすべて動くわけではない
Steam MachineはWindowsではなく、LinuxベースのSteamOS(Archベース)で動作します。
「Proton(プロトン)」という互換レイヤーのおかげで多くのWindowsゲームが動作するようになっていますが、すべてのゲームが完璧に動く保証はありません。
特に注意が必要なのが以下のケース。
動作に問題が出やすいゲームの傾向
| カテゴリ | 理由 |
|---|---|
| アンチチート搭載のオンラインゲーム | EAC(Easy Anti-Cheat)やBattlEyeがLinux非対応のタイトルは起動不可 |
| DirectX 12/Direct3D 12依存タイトル | 互換変換の精度によって動作が不安定なケースがある |
| 最新タイトル発売直後 | Protonへの対応が追いついていない場合がある |
オンラインゲームのアンチチート対応については特にProtonDB(protondb.com)で動作実績を事前に確認するのが安心。
「遊びたいゲームがちゃんと動くかどうか」を買う前に一度調べておくのがおすすめかなと。
例えば...モンハンワイルズは動作実績ありですが、フォートナイトのような競技系オンラインゲームはアンチチートの問題でそもそも起動できないケースが多いです。
デメリット3|HDMI 2.1に非対応
これは意外と見落とされがちなポイント。
Steam MachineのHDMI端子はバージョン2.0止まり。理論上はHDMI 2.1に対応しているはずのスペックですが、HDMIフォーラムがオープンソース化を拒否しているため実装できない、という経緯があります。
「テレビのHDMIポートに挿すだけで4K/120Hzを楽しめる」という期待をしていると、思い通りにならないかも。
HDMI 2.0と2.1の主な違いは以下の通り。
| 項目 | HDMI 2.0 | HDMI 2.1 |
|---|---|---|
| 最大帯域幅 | 18Gbps | 48Gbps |
| 4K/120Hz | 非対応 | 対応 |
| 4K/60Hz | 対応 | 対応 |
| 8K | 非対応 | 対応(60Hz) |
| VRR(可変リフレッシュレート) | 非対応 | 対応 |
| eARC(高品質音声) | ARC止まり ※一部対応 | 対応 |
Steam Machineが対応する映像出力の比較
| 端子 | 最大スペック | 備考 |
|---|---|---|
| DisplayPort 1.4 | 4K/240Hz、8K/60Hz HDR対応 | 4K出力はこちら推奨 |
| HDMI 2.0 | 4K/60Hz HDR対応 | HDMI 2.1非対応 |
映像出力のスペックは上記の通り。
4Kで遊びたい場合はDisplayPort接続が前提と考えておいた方がいいかなと。ただ、最近のゲーミングモニターはDisplayPort対応が当たり前なので、モニター派にはほぼ問題なし。
一方で「リビングのテレビに繋いで4Kで遊ぶ」という用途だと、テレビがDisplayPortに対応していないケースが多いため要注意です。(HDMI 2.0でも4K/60fpsは出せますが、120Hz以上を活かせる機器が必要)
HDMI2.1非対応がデメリットになる理由は?
一番大きいのは「テレビとの組み合わせ」。
最近の4K対応テレビ(特にゲームモード付きのもの)はHDMI 2.1ポートを搭載しているものが増えていますが、テレビ側がHDMI 2.1に対応していても、Steam Machine側が2.0止まりなので、4K/120Hzや可変リフレッシュレート(VRR)がHDMI経由では使えません。
Steam Machineの想定される使い方は「リビングのテレビに繋いでコンソール感覚で遊ぶ」なので、ここが噛み合わないのが痛いところ。
DisplayPortで繋げばスペックをフル活用できますが、テレビにはDisplayPortがついていないことがほとんどなので、結果として「テレビ接続では4K/60Hzまで」という制限になります。
ゲーミングモニターを使っている人なら、DisplayPort接続で問題なく4K/120Hzを活かせるので、ほぼ気にしなくてOKですが、「リビングのテレビで使いたい」という人は特に気を付けたいデメリット。
デメリット4|4KはFSRありきで、ネイティブではない
Steam MachineがうたうAAAタイトルの「4K/60fps」は、AMDのアップスケーリング技術「FSR(FidelityFX Super Resolution)」を使用した上での数字です。
ネイティブ4K出力をPS5 Proと比較すると、ハードウェア性能的には見劣りします。
FSR自体はよく出来た技術ではあるのですが、「100%ネイティブ4K品質」を期待すると少し印象を持つ可能性が高い。
日常的なゲームプレイでFSRの恩恵は十分に受けられると思いますが、「最高画質・最高解像度のゲーム体験を求めたい」という人には物足りないかも。
(PS5もFSR系技術を使うタイトルは多いので、Steam Machineだけの問題でもないんですが...)
デメリット5|PS専用タイトルは遊べない
Steam MachineはSteamゲームに特化したハードです。
PlayStation専用タイトルは現時点では遊べません。(PC版が出ているタイトルはSteam版があれば動作しますが、PS専用のタイトルは対象外)
「PS5を持っていないけれど、今から始めてみたい」という人がいた場合、Steam Machineはその選択肢になりにくい。
ゲームへのアクセスという点でPS5は非常に守備範囲が広く、特定の名作に触れたいならPS5を選ぶ方が無難かなと。
デメリット6|店頭で買えない(現状KOMODO STATIONのみ)
現時点でSteam Machineを購入できるのは、KOMODO STATIONのオンラインストアのみ。
家電量販店や一般のECサイトでの取り扱いは現状未定とのこと。
「実物を見てから買いたい」「展示機で触ってみたい」という人には、現時点では選択肢がない状況で、発売直後から在庫切れが続いていることもあり...購入のハードルは高めに感じるかも。
再販情報はKOMODO公式X(@KOMODO_Games_JP)で随時発信されているので、フォローしておくのがおすすめです。
Steam Machine「やめとけ」な人、買って後悔しない人
ここまでのデメリットをまとめると、「向いていない人」と「向いている人」は以下の通りです。
Steam Machineやめとけな人
- PS専用タイトルが目当て
- PS5やXbox独占タイトルが遊びたい人。
- 最近は全プラットフォーム同時配信も増えてきましたし、PS5独占でも1~2年後にPC版が発売されることもあるため、そこまで意識しなくていいかも
- ゲーミングPCを既に持っていてスペックに不満がない
- わざわざ買い替える理由が薄い
- オンラインゲームがメイン
- アンチチート非対応タイトルが多く、遊べないゲームが出る可能性が高い
- 18万円の出費がきつい
- コストパフォーマンスを重視するなら...PS5(日本語専用)が遥かにおすすめ
- リビングのテレビをHDMIでフル活用したい
- HDMI 2.1非対応のため、DisplayPortが必要
- 実機を触ってから決めたい
- 現状、店頭展示がなく実物確認が難しい
Steam Machine、買って後悔しにくい人
- Steamライブラリをすでに大量に持っていて、テレビの大画面でやりたい
- Steam Deckを持っていて、自宅の据え置き環境も欲しい(Steamエコシステムで統一できます)
- ゲーミングPCを持っておらず、コンソール感覚でSteamゲームをやりたい
- シングルプレイのゲームがメイン(アンチチートの問題を受けにくい)
- DisplayPortに対応したゲーミングモニターがある
Steam Machineを買って後悔しないために

さて、Steam Machine(スチームマシン)のデメリットと注意点についておさらいしてみましたが、まとめると...Steam Machineは「Steamへの愛着がある人向けの製品」というのが筆者の認識です。
価格の高さは事実として重く、「コスパで選ぶ」という基準ではPS5より遥かに劣る。ただ、SteamライブラリへのフルアクセスとSteam Deckとの連携、そしてリビングに置けるコンパクトな設計は、刺さる人にはちゃんと刺さる価値があるのかなと。
買う前に確認しておきたいことは以下の通り。
- 遊びたいゲームのProton対応状況を確認する(ProtonDB: protondb.com)
- テレビ接続かモニター接続かを確認する(テレビ接続ならHDMI 2.0の制限を理解した上で)
- Steamライブラリとの相性を考える(積みゲーが多い人ほど価値が出る)
「Steamゲームを大画面で遊びたいけどゲーミングPCを持っていない」という人には、デメリットを踏まえた上でも十分な選択肢になり得ますし、デメリットを理解した上で「それでもほしい」と思えるかどうか。
それが、Steam Machineとの付き合い方になるかもです。
Steamの新製品3つについては以下の記事で解説しているので、こちらもぜひ参考にしてもらえれば。



