WF-1000XM5のコスパがすごい。
今回は、改めて中古価格が超安くなってきた「WF-1000XM5」と「WF-1000XM4」の音質や使用感、装着感を比較。
音質で言えば、6mm→8.4mmにドライバーが大型化して低音域が豊かになったWF-1000XM5が優位ですが、価格&コスパで選ぶならWF-1000XM4かなと。(WF-1000XM4はAmazonの整備済み品も狙い目)
2025年現在はどちらのイヤホンも中古在庫が潤沢で、価格はWF-1000XM5の新品が2万7千円前後、中古が2万円前後。WF-1000XM4の整備済み品が1万8千円前後、中古が7千円前後となっているので、とにかくコスパ!でいくか、音質と体験を重視するかで最適解は変わるかも。
僕のおすすめイヤホン「WF-1000XM5」のレビューは以下の記事もぜひ参考に。



WF-1000XM5とWF-1000XM4はどっちがおすすめ?2025年現在の価格相場と音質、性能で比較

WF-1000XM4とWF-1000XM5はソニーのフラグシップワイヤレスイヤホン。いずれも発売時点でトップクラスのノイズキャンセリングと装着自動検知機能を搭載し、WF-1000XM5が2023年モデルで、WF-1000XM4は2021年モデル。現行モデルはWF-1000XM5です。
大きな違いとしては、デザインとノイズキャンセリング性能、そして音質、そして価格の4点。装着感などにも違いはありますが、どっちを購入するかで悩んでいる人はこのあたりが判断材料になるのかなと。
参考までに、2025年現在の価格はWF-1000XM5の新品が2万7千円前後、中古が2万円前後。WF-1000XM4の整備済み品が1万8千円前後、中古が7千円前後。
2機種のスペックを比較してみると以下の通りです。
WF-1000XM5と1000XM4のスペック比較 | ||
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WF-1000XM4 | WF-1000XM5 | |
価格 (発売時) | 3,3000円 | 41,800円 |
ノイキャン | 高性能 | 世界最高 |
ドライバー | 6mm | 8.4mm |
連続再生時間 | 最大8時間(NCオン) 最大12時間(NCオフ) | 最大8時間(NCオン) 最大12時間(NCオフ) |
連続通話時間 | 最大5.5時間(NCオン) 最大6.0時間(NCオフ) | 最大6時間(NCオン) 最大7時間(NCオフ) |
デュアルプロセッサー | × | 〇 |
Bluetooth | Bluetooth 5.2 | Bluetooth 5.3 |
LDAC | 〇 | 〇 |
マルチポイント | 〇 | 〇 |
イヤホンの重さ | 7.3g×2 | 5.9g×2 |
ケースの重さ | 41g | 39g |
発売日 | 2021年6月25日 | 2023年9月1日 |
WF-1000XM5とWF-1000XM4のスペック・仕様を比較してみると上記の通り。
いずれも最大2台まで同時に接続できる「マルチポイント接続」に対応するほか、Windows 10/11やAndroidデバイスと簡単にペアリングできる「Google Fast Pair」や「Swift Pair」に対応してます。
まずは、WF-1000XM5とWF-1000XM4のデザインを比較しつつ眺めていきましょう。
デザインは結構違う?無骨なWF-1000XM4とモダンなWF-1000XM5

WF-1000XM5はモダンで丸みのあるデザイン、WF-1000XM4は無骨でガジェット感のあるデザインと見た目も大きく異なりますが、さらに違うのがサイズ感。
WF-1000XM5は充電ケースの重さが39gとなっており、WF-1000XM4と比べて5%軽量化。サイズは15%も小さくなっています。


充電ケースを上から眺めてみるとこんな感じ。ケースの厚みも全然違いますね。
ケースを開いた時の印象はWF-1000XM5のほうがシュッとしていて、全体的にWF-1000XM5のほうが小さくてコンパクト。


そもそも、イヤホンは小型なので持ち運びやすさという点で大きな違いはないですが、それでも、WF-1000XM4よりもWF-1000XM5のほうが小型。
よりコンパクトなイヤホンを求めるならWF-1000XM5を、サイズは気にしないって人はWF-1000XM4を選ぶといいかも。
イヤーバッズを比較してみるとWF-1000XM5のほうがずっと小ぶり

お次はイヤーバッズ(イヤホン本体)のデザインを比較です。WF-1000XM4とWF-1000XM5はデザインが異なるほか、サイズ感も全然違っていて、WF-1000XM5のほうがより小型。


WF-1000XM5の重さは5.9gとなっており、WF-1000XM4と比べると20%軽量。サイズは25%小さく、付属する「アイソレーションイヤーピース」の形状も少し違っています。


実際に耳に装着してみるとこんな感じ。サイズ感の違いはこっちのほうが伝わるかもですね。
イヤホン本体のデザインやサイズ感が異なることもあり、装着感や装着のしやすさは断然WF-1000XM5。圧迫感はどちらもそんなに感じることはないですが、WF-1000XM4は大きめなので"付けてる感"はあるかなと。
装着感や装着のしやすさはWF-1000XM5のほうが優れていますが、丸っこくて滑りやすいので位置調整がしにくい…というデメリットもあります。イヤホンに"角"があって保持しやすいぶん、位置調整がしやすいのはWF-1000XM4かも。そのかわりWF-1000XM4は装着している感が強い。
音質を実機で聴き比べて比較。WF-1000XM4は明瞭でWF-1000XM5は低音が豊か

ここからはWF-1000XM5とWF-1000XM4の音質を実機で聴き比べつつ、音質やノイキャン性能の違いをダダっと比較です。
音質を試すために視聴するのはいつものレビュープレイリスト。SONY WF-1000XM5は高音質コーデック"LDAC"に対応するため、コーデック:LDAC、Galaxy Z Flip5の組み合わせで視聴してます。
音質を試すため視聴したプレイリスト
- traveling - 宇多田ヒカル
- Love in the First Degree - Bananarama
- bad guy - ビリー・アイリッシュ
- Don't Stop Believi'n - Glee
- DOLLS - Janne Da Arc
- 恋をするだけ無駄なんて - シャ乱Q
- サヨナラの意味 - 乃木坂46
- Bad Romance - Lady Gaga
- Talking to the Moon - ブルーノ・マーズ
- Ave Maria - Jackie Evancho
- 可愛くてごめん(feat.ちゅーたん CV:早見沙織)
- ラヴィット - ピノキオピー
- Creep - Radiohead
WF-1000XM4とWF-1000XM5を聴き比べてみると、音質は似た傾向になっているもののドライバーユニットの口径が6mm → 8.4mmへと大型化したことで低音域の響きはWF-1000XM5が優れていて、WF-1000XM4は全体的に明瞭な音。
一概のどっちの音質が良い...とははなくて、どちらにも音質に特徴があるのですが、新型モデルということもあり、WF-1000XM5は非常にクリアな音質かなと。
低音域はWF-1000XM5のほうが明らかに豊かに響き、Lady Gaga - Bad Romanceのバスドラムで言えば、WF-1000XM4は「ドゥン...ドゥン」WF-1000XM5は「ドゥゥン...ドゥゥン..」といった感じ。
高音域はどちらも原音の再現度が高く、キレがありつつも抜けのある音なので、乃木坂46 - サヨナラの意味など、ピアノが特徴的な楽曲やクラシックの視聴にも最適。ただ、WF-1000XM5は低音が豊かなぶん、全体的な楽曲の厚みが増し、倍音を感じやすくなるような気がするので...確実に「あ、良い音...」って思えるはずです。
WF-1000XM4とWF-1000XM5の音質の傾向を周波数特性で比較


参考までに「WF-1000XM4」と「WF-1000XM5」の周波数特性を見比べてみるとこんな感じ。
基本的な音質の傾向は同じですね。WF-1000XM5のほうがより低音域がゆるやかに持ち上がっており、WF-1000XM4と比べて極端な波形の変化が少ない印象です。
実機で聞き比べてみると、低音域の豊かさ、厚み、レンジの広さは明らかな違いを感じられるので、なによりも音質を優先するなら、WF-1000XM5がおすすめですが、WF-1000XM4は高音域が際立ち、こちらも日常使いでは十分すぎるほどに高音質。
ドンシャリ傾向な音質が好みな人はWF-1000XM5も、WF-1000XM4も気持ちよく聴けるんじゃないかなと。BananaramaのLove in the First Degreeとか聴くと顕著です。
WF-1000XM4はモード変更時や接続時のバッテリー残量など、音声によるガイドアナウンスがありますが、WF-1000XM5は「ピッ」と電子音が鳴るだけになりました。設定はHeadphonesアプリから変更可能。
ノイキャン性能と外音取り込みは新型モデルのWF-1000XM5が優秀
最後にノイズキャンセリング性能と外音取り込みモードについてですが...これは確実に新型モデル「WF-1000XM5」。
いずれも空調音などの低い帯域のノイキャン性能は優れていますが、高い帯域のノイキャン性能は全然違うくて、WF-1000XM4は1mほど後ろにある水槽の水が流れる音が僅かに聞えてくるくらいの性能。WF-1000XM5は水槽の音も完全に消し去ります。
僕が愛用しているHHKB Professional Type-Sは比較的静かなタイピング音ですが、これはどちらも「カチャカチャ」が「カタカタ」に聞こえるくらい。
外音取り込みモードについてもWF-1000XM5が優れていて、WF-1000XM4はフィルター超しに聞いていたような音がWF-1000XM5ではかなり明瞭な音になっています。
WF-1000XM4とWF-1000XM5はどっちがおすすめ?選ぶ理由を考えてみる

さてさて、デザインを眺めつつ、WF-1000XM4とWF-1000XM5の音質や使用感について比較してきましたが、「で、どっちがおすすめなの?」って人もいると思うので、簡単にまとめ。
WF-1000XM4もWF-1000XM5もソニーのフラグシップイヤホンなだけあり、得られる体験は間違いなし。じゃあ何を基準に選べばいいの?ってところになりますが、やっぱり価格と求める性能が選ぶ決め手になってきます。
僕が考えるWF-1000XM4とWF-1000XM5の選ぶ理由は以下の通り。
- WF-1000XM4を選ぶ理由
- 音質も追及しつつコスパ重視
- ゴツめなデザインが好き
- ノイキャンは欲しいけど最強じゃなくていい
- WF-1000XM5を選ぶ理由
- 音質と体験重視
- コンパクト&軽量なデザインが好き
- トップクラスのノイキャン性能を求む
いずれも音質には違いがありますが、高音質で装着感も良好。ソニーの新旧フラグシップイヤホンなだけあり非常に優れたプロダクトなので、旧型でもいいって人はWF-1000XM4が"買い"ですね。
特に、中古でもいいよ!って人は、eイヤホンやセカンドストリート、ソフマップといった信頼できるお店で7,000円~9,000円程度で状態の良いものが購入できるので、中途半端なイヤホンを買うくらいなら、WF-1000XM4を中古で購入したほうが満足度高い。
逆に、2万円くらいまでの予算なら問題ないよ!って人は、WF-1000XM5を購入したほうが長く使えるし、中古で購入した場合でもWF-1000XM4と比べてバッテリーなどのヘタリが少なく、状態が良いものを購入できる可能性が高いです。音もノイキャンも装着感ほんと優秀なので...予算に余裕があるならWF-1000XM5を購入するのがおすすめかなと。
とりあえず...どっちも良いイヤホンなのは間違いなし。「WF-1000XM5」のレビューは以下の記事もぜひ参考に。

