Valveは、かねてより噂されていた通り3つの新製品を正式発表。
- ValveがSteam Frame、Steam Machine、Steam Controllerの3つの新製品を発表
- 日本ではいずれも2026年初頭発売予定 ※価格は未定
- 3製品のスペックや仕様、特徴についてダッシュでおさらい
新製品は「Steam Frame(スチームフレーム)」「Steam Machine(スチームマシン)」「Steam Controller(スチームコントローラー)」の3モデル。
Steam FrameがPCゲームも遊べるVRゲーム機。Steam Machineがコンソール機とPCの中間のような性能を備え、最大4k/60fpsで遊べるゲーム機。そして、Steam Controllerは、トラックパッドやジャイロ操作を搭載する低遅延ワイヤレスコントローラーといった感じかなと。
いずれも2026年初頭に発売予定で、価格はまだ公表されていないですが...日本では年明け以降に発売予定。この記事では、Valveの新製品3つについてダダっとおさらいしていこうかと思うので、ぜひ参考にしてもらえれば。
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ワイヤレスVRヘッドセット:Steam Frame

まず注目したいのは、コードネーム“Deckard”として知られていたVRヘッドセット「Steam Frame」。
Valve Indexの単なる後継ではなく、“ストリーミング重視”のワイヤレス型VRデバイスとなっており、6GHz帯の専用無線アダプタを備えた完全スタンドアローン型のVRヘッドセット。
重さはわずか185g。ストラップなどをフル装備した状態でも440gと軽量で、Meta Questシリーズよりも軽い設計になっているのも特徴ですね。






「Steam Frame」はVRだけでなく、通常のPCゲームにも対応する...というのも大きな特徴で、4nmプロセスのSnapdragon 8 Gen 3プロセッサを搭載し、SteamOS上でスタンドアロン動作も可能です。
16GBのLPDDR5Xメモリ、256GBまたは1TBのストレージを搭載し、「Steam Deck Verified」に似た「Steam Frame Verified」ラベルが付いたタイトルは単体でもプレイできます。
ヘッドストラップに統合された高音質スピーカーとマイクを搭載し、ディスプレイは片目2160×2160のLCDで、72〜144Hzのリフレッシュレートに対応(144Hzは現時点では実験的機能)。
レンズは広視野角110°のカスタムパンケーキ型で、瞳孔間距離(IPD)は60〜70mmの範囲で調整可能。
トラッキングにはインサイドアウト方式を採用し、ベースステーションの設置は不要。外向きカメラ4基で位置を、内向きカメラ2基で視線をトラッキングします。
ちなみに、Steam Frameは、視線追跡による「フォビエート・ストリーミング」機能も搭載しており、注視している部分にのみ高品質な描画を行うことで、画質と帯域効率を最大10倍以上向上させるとのこと。
専用コントローラーも用意され、VRゲーム用の指追跡機能に加え、従来のボタン・トリガー・スティックも装備。電源はAA電池2本で約40時間の稼働を実現します。
| Steam Frameのスペックと仕様まとめ | |
|---|---|
| アーキテクチャ | 軽量モジュラー・アーキテクチャ |
| 重量(コア) | 185 g(コア部分) |
| 重量(フル) | 440 g(付属ヘッドストラップ、フェイシャルインターフェース、オーディオ、リアバッテリー含む) |
| プロセッサー | 4nm Snapdragon 8 Gen 3(ARM64) |
| メモリ | 16GB ユニファイド LPDDR5X RAM |
| ストレージ | 256GB / 1TB UFS オプション、microSDカードスロット(拡張可) |
| Wi-Fi | Wi-Fi 7(2x2) — VRとWi-Fiを同時使用するためのデュアル5GHz/6GHzストリーミング対応 |
| 同梱ワイヤレス | ワイヤレスアダプター(Wi-Fi 6E / 6GHz対応) — ヘッドセット⇄PC間の高速・直接・低遅延接続 |
| レンズ | パンケーキレンズ(カスタム) |
| 解像度 | 2160 × 2160 LCD(片目あたり) |
| リフレッシュレート | 72–144 Hz(144Hzは試験的) |
| 視野角 | 最大 110°(広視野角) |
| 外向きカメラ | 4基のモノクロ外向きカメラ(コントローラーとヘッドセットのトラッキング用) |
| 内向きカメラ | 2基の内向きカメラ(アイトラッキング/視線追跡用) |
| IRイルミネーター | 外向きIRイルミネーター(暗所トラッキング補助) |
| 中心窩ストリーミング | アイトラッキングに基づくフォビエイテッド・ストリーミングで、注視点に最高解像度を割り当てる(帯域効率向上) |
| スピーカー | デュアルスピーカードライバー(片耳ごと) — ヘッドストラップ統合 |
| マイク | デュアルマイクアレイ搭載 |
| パススルー | モノクロカメラによるパススルー対応 |
| 前面拡張インターフェース | ユーザーアクセス可能な前面拡張ポート:2×2.5Gbps カメラインターフェース / Gen4 PCIe 対応 |
| 内蔵バッテリー | 充電式 21.6 Wh リチウムイオンバッテリー |
| SteamOS 機能 | SteamOS(スリープ/復帰、クラウドセーブ、Proton対応) |
| Steam Frame コントローラ | 完全な6-DOFトラッキング+IMUサポート、静電容量式指センシング、磁気サムスティック(TMR)で精度・応答性向上、ハプティックフィードバック、従来のゲームパッドと同等の入力 |
| 電源(コントローラ) | 交換式単三電池(約40時間持続)/オプションのストラップあり |
Steam Machine:SteamDeckの6倍の性能を持つ小型PC

次に登場したのが、約10年前(2015年)に失敗した初代モデルの後継「新型Steam Machine」なのですが、これがガチで注目モデル。
サイズもコンパクトで見た目もスタイリッシュ。ちょうど良い具合のスペックしてます。
Steam Machineは、6インチサイズの立方体デザインで、重さは約2.6kg。Valveによると「Steam Deckの6倍以上の性能」を誇るとのこと。
CPUにはカスタムAMD製Zen 4(6コア12スレッド、最大4.8GHz/30W TDP)を採用し、GPUは同じくAMDのRDNA3ベースで28CU・最大2.45GHz・110W TDPを実現。
メモリは16GB DDR5 RAM+8GB GDDR6 VRAMを搭載しています。




性能的にはPS5 Proに及ばないものの、AMDのFidelityFX Super Resolution(FSR)技術によって4K/60fpsのゲームプレイが可能。
静音設計で、動作時のノイズも非常に少ないほか、Steam Link、Steam Deck、Steam Frameへのホスト配信にも対応しています。
ストレージは512GBまたは2TBのNVMe SSDモデルがラインナップ。※microSDスロットによる拡張も可能。
17個のRGB LEDを備えたカスタムライトバーを搭載し、システムステータスや好みのアニメーションに設定できるみたい。
| Steam Machineのスペックと仕様まとめ | |
|---|---|
| モデル | 512GBモデル / 2TBモデル |
| バンドル | Steam Controllerとのバンドル出荷(単体利用も可能) |
| CPU | セミカスタム AMD Zen 4(6コア/12スレッド) 最大4.8GHz / 30W TDP |
| GPU | セミカスタム AMD RDNA3(28CU) 最大2.45GHz / 110W TDP FSR対応で4K/60FPSゲーミングをサポート レイトレーシング対応 Steam Deckの6倍以上のパフォーマンス |
| RAM / VRAM | 16GB DDR5 + 8GB GDDR6 VRAM |
| ストレージ | 512GB SSD / 2TB SSD モデル microSDカードスロットによる拡張可能(ポータブルカタログ対応) |
| 電源仕様 | 内蔵電源、AC入力 110〜240V |
| DisplayPort 1.4 | 最大4K@240Hz または 8K@60Hz HDR / FreeSync / デイジーチェーン対応 |
| HDMI 2.0 | 最大4K@120Hz HDR / FreeSync / CEC対応 |
| USBポート | USB-C 10Gbps (3.2 Gen 2) ×1(背面) USB-A 3.2 Gen1 ×2(前面) USB-A 2.0 ×2(背面) |
| ネットワーク | イーサネット 1Gbps 2x2 Wi-Fi 6E 専用Bluetooth 5.3アンテナ |
| Steam Controller | 2.4GHz 無線アダプター統合 他のPC周辺機器やアクセサリにも対応 |
| スリープ解除 | Steam Controllerから直接スリープ解除が可能 |
| OS | SteamOS搭載(Archベース) |
| 機能 | ゲーム中心のUI / 高速スリープ&レジューム / Steamクラウドセーブ / その他Steam機能対応 |
| LEDライトバー | カスタマイズ可能なRGB LEDバー搭載 色やアニメーションを個人設定可能 システムステータスを反映(例: ダウンロード・起動・アップデート時) |
Steam Controller:磁気スティックと新入力技術「Grip Sense」

最後に登場したのは、新型「Steam Controller」。
摩耗せず、非常に高い耐久性を誇る「TMR(トンネル磁気抵抗)技術」を使った“磁気式スティック”を搭載しているのが大きな特徴で、スティックは静電容量タッチに対応し、ジャイロ操作やモーションコントロールが可能です。
HD振動によるリアルなフィードバックも備えている模様。




新機能「Grip Sense」は、グリップ操作でジャイロ照準を有効/無効に切り替える仕組みで、ボタンと同様に自由なカスタマイズが可能とのこと。
重さは約292gで、ワイヤレスで最大35時間のプレイが可能。同梱の「Puck」と呼ばれる送受信ステーションが、無線通信と充電台の両方を兼ねています。
※Steamコントローラーは、Steam Deck、Steam Frame、Steam Machine、PCのすべてに対応します。
| Steam Controllerのスペック | ||
|---|---|---|
| 対応デバイス | 対応環境 | Steamを実行できるすべてのデバイスで動作 |
| 対応プラットフォーム | Windows / Mac / Linux PC、PC携帯ゲーム機、Steam Deck、Steam Machine、Steam Frame、iOS / Android(Steam Link経由) | |
| 接続方式 | Steam Controller Puck(ドングル) | ペアリング済み・プラグアンドプレイ対応、専用ワイヤレス接続、低遅延(エンドツーエンド約8ms)、4msポーリングレート(5m距離で測定)、Bluetoothより安定、1つのPuckで最大4台接続可能 |
| Bluetooth | 標準Bluetooth接続にも対応 | |
| USB有線接続 | 有線プレイにも対応 | |
| バッテリー | タイプ | 内蔵リチウムイオン充電式バッテリー |
| 駆動時間 | 約35時間以上の連続使用が可能 | |
| 充電方法 | Steam Controller Puck または USBケーブル経由で充電 | |
| 入力技術 | 磁気サムスティック(TMR) | 高応答・高耐久の磁気スティック方式、静電容量式タッチ対応 |
| グリップセンス | ジャイロ照準の有効/無効を素早く切り替え可能、自由にボタン割り当て可 | |
| HDハプティクス | 合計4つのLRAハプティックモーター搭載(トラックパッド×2、グリップ×2)によるHD触覚フィードバック/ランブル対応 | |
| 入力ボタン一覧 | ボタン類 | ABXYボタン、D-Pad(十字キー)、L/Rトリガー、L/Rバンパー、View/Menu/Steam/QAMボタン |
| グリップボタン | 背面に4つの割り当て可能なグリップボタン | |
| トラックパッド | クリック感圧調整可能なハプティックフィードバック付きトラックパッド×2 | |
| モーション機能 | 6軸IMU搭載(ジャイロ+加速度センサー) | |
| 静電容量式検知 | グリップセンス/スティックに静電容量式センサーを採用 | |
Steam Machine、Steam Controller、Steam Frameは2026年初頭発売予定。価格は未定

Valveは今回の発表で、VR/据え置き/周辺機器の3つの領域すべてをカバーする新ハードを投入する形となりましたが、日本国内においてはいずれも”KOMODO”から発売され、2026年初頭より順次発売予定。
「Steam Deck」に続き、同社のエコシステムをさらに拡張する一手として注目を集めそうですが、特に注目なのがコンソールとPCの中間のような使用感とスペックが良い感じの「Steam Machine」。
Steam Deckの6倍以上の処理性能を誇り、グラフィックはアップスケーリング技術「FSR(FidelityFX Super Resolution)」を活用しつつ、4K/60FPSでのゲーミングやレイトレーシングに対応するのはかなり魅力的。
具体的な発売日や、Steam Frame、Steam Controller、Steam Machineの価格については続報待ちですが、そう遠くない未来に発表されると思うので、続報を待ちましょう。
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