メモリコストは41%も増加。
ここ最近のAI需要により、一気に価格が高くなったメモリ(DRAM)ですが、Bloombergによれば、DRAM価格高騰による大幅なコスト増量で、任天堂スイッチ2にも影響がある可能性があるとのこと。
任天堂スイッチ2は、発売から半年ほどですでに1000万台を売り上げるほどの絶好調が続いていますが、もし、任天堂スイッチ2が値上げされたら...今の勢いが鈍化してしまう可能性もあります。
とりあえず、データセンター需要のDRAM価格高騰は、任天堂スイッチ2だけじゃなくて、自作PC界隈含む”PC業界”にも影響あり過ぎるし...ガチで問題。任天堂スイッチ2にも影響があるのは間違いないので、現在の状況と値上げされる可能性について、改めておさらいです。

DRAM価格の高騰で任天堂スイッチ2が値上げされる可能性。原因はAIデータセンター需要

任天堂スイッチ2は、高性能なNVIDIA製チップに高速ストレージ、大型ディスプレイ、そしてLPDDR5Xメモリ(6GB)×2枚の合計12GBのメモリを搭載しており、当初から利益率はそれほど高くない...と言われていましたが、今回問題となっているのはLPDDR5Xメモリの価格高騰。
TrendForceによれば、LPDDR5Xの価格は2025年第4四半期だけで41%も値上げ(NANDは8%値上げ)されているとのことで、ただでさえ収益性が控えめな任天堂スイッチ2には大打撃。
DRAM価格の高騰による製造コストの大幅増加が指摘されており、任天堂の株価が10%も下がるほどに多くの株主から今後の影響が懸念されています。
- AIデータセンター需要により、LPDDR5Xの価格が2025年第4四半期だけで41%も値上げ
- 任天堂スイッチ2はLPDDR5Xメモリ 6GBを2枚(合計12GB)を搭載している
- もともと利益率が低い中での”メモリ価格高騰”が任天堂スイッチ2に大打撃
- 任天堂スイッチ2を含むコンソールゲーム機は、本体の損益ではなく、ファーストパーティ製ゲームソフトやサードパーティ製ゲームソフトの販売手数料で利益を出す構造
- 部品の価格高騰 → 即値上げされる可能性は低いけど、長期化すれば値上げは免れない
任天堂スイッチ2を含むコンソールゲーム機(PS5やXbox Series X)は、ゲーム機本体の損益ではなく、ファーストパーティ製ゲームソフト(Switch2の場合はマリオカートワールドやドンキーコングバナンザなど)やサードパーティ製ソフトの販売手数料で利益を上げる構造です。
任天堂スイッチ2もメモリの価格高騰 → 即値上げになる可能性は低いですが、自体が収束せずに長期化した場合、任天堂も任天堂スイッチ2の値上げに踏み切る必要がある...というのは頭の隅っこに入れておくといいかも。
2026年3月以降に任天堂スイッチ2が値上げされる可能性が高い(DRAM需要がすぐ収まるとは思えない)

上述のとおり、ゲーム機は”エコシステム全体”で利益を出す構造なので、すぐに値上げは考えられないですが、もし、任天堂スイッチ2が昨今のメモリ価格高騰の中でも価格を据え置きした場合、任天堂スイッチの損益分岐点を下回るのは必至。売れば売るほどに任天堂が赤字になる懸念があります。
現在は本体&ゲームソフト含めて絶好調なので、ある程度のコスト増加は任天堂も許容できるかもですが、少なくとも、現在のペースでDRAM価格の高騰(LPDDR5Xで41%増加)が続けば、任天堂の許容を超える可能性が高い。
サプライヤーからの情報では、任天堂は2025年度内(2026年3月まで)に2,500万台のNintendo Switch 2を製造するように要請していたようですし、DRAMを含めて必要な部品はすでに調達済みと思われます。
任天堂スイッチ2の値上げが行われるとすれば、2026年3月以降になる可能性が高いため、近いうちに任天堂スイッチ2を買おうと思っている...という人は早めの購入が吉。
DRAMの価格高騰がどれだけ続くかは予想できないですし、任天堂スイッチ2のコスト増加を任天堂がどれだけ許容できるかも不明。
DELLがPCの大幅値上げに踏み切ったり、消費者向けのSSD「Crucial」が終了したり、サムスンがSATA SSDから撤退する噂が流れたり、現在のDRAM需要がすぐに収まるとは到底思えないため、遅かれ早かれ値上げされる...くらいの気持ちでいるといいかもしれません。

Source:Bloomberg

