オープンなXbox。
先日のXbox Game Passの大幅な値上げのように、ここ最近のマイクロソフトは近年、戦略の迷走や人員の削減、価格改定などで批判を浴びてきましたが、そう簡単には終わらない。
(前回のゲーパス値上げはかなり批判もあったみたいだけど)
HaloシリーズがPlayStationでも展開されるなど、Xboxの「独占タイトルの終焉」を予感させる動きもありますが、Xboxエコシステムには依然として希望があり、なにやら、次世代XboxはWindowsを搭載したコンソール機になるとの噂が出てきたので...簡単におさらいです。
歴代Xboxのゲーム以外にも、WindowsPC向けのゲームも遊べるXboxって魅力的すぎない?

次世代Xboxが「Windows搭載ゲーム機」になる可能性

Windows Centralの報道によると、次世代Xboxは単なるゲーム機ではなく、「Windowsを搭載したコンソールゲーム機」になるとのこと。
従来のXboxライブラリ(Xbox、Xbox 360、Xbox One、Series X|S対応タイトル)はすべてそのまま動作しつつ、PCゲームも自由にプレイ可能になります。
Xbox CEOのフィル・スペンサー氏は、「次世代Xboxの方向性を知りたいなら、ASUSとの共同開発機“Xbox Ally”を見れば分かる」と語っており、噂よりもかなり現実味のある内容になっているかなと。
実際、このXbox Allyシリーズは次世代Xboxの“βテスト”的な位置づけにある模様。
Windowsを搭載した次世代Xboxについて

次世代Xboxは、Windowsベースで動作しますが、インターフェースは従来のXbox用インターフェイスを採用。
Xboxの携帯機「Xbox Ally」と同じくユーザーは従来通りの“コンソール感覚”で利用でき、必要に応じてXboxモードとWindowsモードに切り替えてSteam、Epic Games Store、Battle.net、Riot ClientなどあらゆるPCゲームストアを利用できます。
つまり、コンソールのXboxでもゴッド・オブ・ウォーやスパイダーマン、Ghost of TsushimaなどのPlayStation独占タイトル(PC版)や、World of Warcraftなどのオンラインゲームも、次世代Xbox上でプレイ可能になる...ということ。
これがガチで実現すればXboxならではの強みになり、大きなメリットになりえますが、独占タイトルは減るかも。
AMDと共同開発でAI機能も強化
マイクロソフトはAMDと提携し、新しい専用チップを開発中ですが、このチップにより、旧世代Xboxのタイトルも含めた膨大なライブラリをネイティブに動作させることが可能になります。
さらに、AIを活用した「Auto Super Resolution」や「フレーム生成」技術が導入され、現行モデルのXbox Series X|Sよりも高画質・高フレームレートで遊べるようになるとのこと。
マルチプレイは「無料化」を目指している
大きな注目点のひとつが、マルチプレイ課金(Xbox Live Gold/Game Pass Ultimate)を撤廃する計画があること。※あくまでも噂と予想に基づく。
Windowsではオンラインでのゲームプレイが無料である以上、“PCベースのXbox”でオンラインプレイが有料のままでは不自然なので、マイクロソフトはこの矛盾を解消し、無料でオンラインプレイが楽しめる新世代Xboxを目指していると伝えられています。
また、「PC Game Pass」と「Xbox Game Pass Ultimate」の統合・再編も検討中で、今後はデバイスに依存しないサブスクリプションへ移行する可能性があります。
つい最近、Xbox game Passはサービス内容の見直しと価格改定が行われ、最上位のUltimateは1,450円 → 2,750円に。CoreはEssentialへと名前を変え、842円 → 850円に。StandardはPremiumと名前を変え、1,100円 → 1,300円に。PC Game Passは990円 → 1,550円に値上げされました。
実現までにクリアすべきハードルもある
Windows搭載Xboxは、いわばXboxとWindowsPCのハイブリッド構想とも言え、とても画期的ですが、実現までにはクリアすべきハードルがいくつかあります。
- 家庭用ゲーム機としての「起動してすぐ遊べる」利便性を、Windowsベースながら確保できるか。
- PCゲームの要素(多ストア対応/自由度)を取り込みつつ、ユーザーが混乱せずに使えるUIを設計できるか。
- 歴代モデルとの後方互換やストア開放方針がユーザーと開発者の双方から受け入れられるか。
マイクロソフトは、次世代Xboxで「コンソールの利便性」「PCの自由度」「オンライン対戦の無料化」を同時に実現しようとしていますが、個人的に重視してほしいと思うのはコンソールゲーム機の利便性を損なわないこと。
筆者は主にPCでゲームをプレイしていますが、なにかしらの不具合が発生した時の対処はコンソール機が圧倒的に簡単で、不具合も起きにくいです。(PCだと起動しなくなることも稀にある)
Windows搭載Xboxが登場したとして、PCゲームのように環境次第でバグや不具合が頻発するようであれば、優れた映像体験でカジュアルに遊びたい!という理由でコンソール機を選ぶユーザーには受け入れられにくいと思うので、この問題をどう解決するのか...も注目。
次世代Xboxは価格高めでもコスパ最強のゲーミング環境が手に入りそう

Xbox部門のサラ・ボンド社長は「次世代Xboxは“プレミアム体験”になる」と述べており、価格は「PlayStation 6」より高くなる可能性がありますが、コスパは最強格になりそう...というのも気になるポイントのひとつ。
次世代Xboxは、Windowsライセンス費用が不要であることや、AMDとの大量発注契約によるコスト削減効果により、同等スペックのゲーミングPCを買うよりは安価になる見込みです。
しかも、フォートナイトやマインクラフト、ロブロックスといった人気タイトルの多くがSteam非対応であるため、依然としてXboxエコシステムの優位性は保たれるんじゃないかなと。
- 次世代Xboxは、Windows PC、クラウド、そして従来の家庭用機能を融合したハイブリッドプラットフォームへ進化
- マルチプレイの無料化
- PCゲームとの統合
- 歴代シリーズで遊べた過去のゲームタイトルとの後方互換
- ROG Xbox Allyは”ある意味”ベータテスト機とも言える
Windows Centralも言及しているとおり、ベータテスト機とも言えるWindowsベースの「Xbox Ally」は、UIの不安定さや設定の煩雑さなど、“家庭用機らしさ”に欠ける部分が課題とされています。
これを克服できなければ、一般層への普及は難しいかもですが...実現すればコンソールゲーム機という枠組みそのものを塗り替える大きな一歩を踏み出しそう。
参照元:Windows Central





