0.5倍ズームを使えないのが惜しい。
先日がっつりめのレビューをお届けした新型iPhone「iPhone Air」ですが、カメラ性能やカメラ関連機能は結構端折ったので...改めてiPhone Airのカメラ性能や機能についておさらいしつつ、活用すると超便利な「カメラコントロール」の使い方についてお届け。
iPhone AirはiPhone 17シリーズで唯一の”シングルカメラ”を搭載するiPhoneですが、48MP Fusionカメラは普通に良い写真が撮影できる。
※記事で使用している写真はすべてiPhone Airで撮影。アップロード時にwebp/ロスレスで720p相当に変換し、圧縮しています。

iPhone Airはどんな写真が撮影できる?カメラコントロールの使い方もおさらい


iPhone Airが搭載する「48MP Fusionカメラ」は、iPhone17シリーズで唯一のシングルカメラ。
シングルカメラというのは文字通り1つの物理的なレンズしか搭載しておらず、対応する光学品質ズームは2倍までですが、十分な光量さえあれば、細かいディテールの再現性に優れ、撮影した写真の色味もナチュラルでした。
Deep Fusion、Smart HDR、Photonic Engine、被写界深度コントロールなど、Appleの優秀なソフトウェア処理が画質の補正と改善を行ってくれますが、iPhone Airのカメラでどんな写真が撮影できるの?を簡単にまとめると以下の通り。
- SNSにアップする写真や日常の写真
- 光学品質の2倍ズームまでなら問題なく綺麗な写真を撮影できる
- 旅行や風景などの写真
- 超広角による0.5倍ズームが使えないため、物足りない
- 望遠が必要な遠景写真
- デジタルズーム5倍までなら
- 夜景やライトアップの写真
- 全然気にならないレベルで撮影できる。暗い場所もナイトモードで明るく撮影可能
iPhone Airのカメラで明確なデメリットとなっているのが、超広角レンズと望遠レンズを搭載していないこと。
これは構図の自由度や撮影できる写真のバリエーションではiPhone 17/17 Pro/17 Pro Maxには及ばないですが、逆に言えば、超広角レンズと望遠レンズが必要ない人にとっては十分すぎる写真が撮影できるカメラ性能になってます。
カメラ性能の比較 | |||
---|---|---|---|
iPhone Air | iPhone 17 Pro/ 17 Pro Max | iPhone 17 | |
カメラ | 48MP Fusionメイン | 48MP Fusionメイン 48MP Fusion超広角 48MP Fusion望遠 | 48MP Fusionメイン 48MP Fusion超広角 |
光学品質ズーム | 1倍/2倍 ※最大10倍のデジタルズーム対応 | 0.5倍/1倍/2倍/4倍 最大8倍の光学品質ズーム | 0.5倍/1倍/2倍 ※最大10倍のデジタルズーム対応 |
超高解像度の写真 (24MP/48MP) | 〇 | 〇 | 〇 |
マクロ撮影 | × | 〇 | 〇 |
フロントカメラ | 18MPセンターフレームフロントカメラ | ||
動画撮影 | ドルビービジョン (最大4k/60fps) | ドルビービジョン (最大4k/120fps) | ドルビービジョン (最大4k/60fps) |
手ブレ補正 | センサーシフト光学手ブレ補正 | センサーシフト光学手振れ補正 ※望遠は3Dセンサーシフト光学手ブレ補正 | センサーシフト光学手ブレ補正 |
空間ビデオ撮影 | × | 〇 | 〇 |
ProRAW撮影 | × | 〇 | × |
TrueToneフラッシュ | 〇 | 〇 | アダプティブTrueToneフラッシュ |
iPhone Airの光学品質ズームは2倍まで。0.5倍は非対応

iPhone Airは、48MP Fusionメインカメラのズームで「光学品質の2倍ズーム」という表現を使っていて、2倍ズームでは画質を保ったまま、比較的綺麗な写真が撮影できますが、2倍以上のデジタルズームはノイズや解像感の低下が目立ちます。
(これはiPhone Airのカメラの明確なデメリット)
iPhone Airの1倍/2倍/5倍/10倍ズームで撮影した写真を比較してみると以下の通り。




2倍ズームは写真のディティールやクオリティを保ったまま、比較的良い結果を出せるものの、それ以上のズーム(5倍/10倍)ではノイズが結構目立つかなと。
遠景撮影を多用するユーザーには間違いなく不憫に感じると思うので、撮影機能や撮影できる写真のバリエーションを求めるなら、iPhone AirよりもiPhone 17 ProやiPhone 17 Pro Maxを選ぶのがベター。
iPhone 17 ProとiPhone Airの価格差は約2万円なので...カメラ機能を重視するか、薄さとデザイン性を重視するか。
暗所での撮影には意外と強い

Tom’s GuideのiPhone Airのレビューでは、低照度で撮影したときに比較対象の”Galaxy S25 Edge”よりもブレやノイズが抑えられて、全体的に鮮明な写真を撮れる...と評価されていますが、iPhone Airで撮影した夜景/暗所の写真は確かに鮮明で明るい。
ちなみに、上の画像は映り込んじゃった人物をApple Intelligenceの”クリーンアップ(写真の編集で使える消しゴム機能)”で消していますが、精度があまりにも残念過ぎる...。よく見ると消した後が丸わかりで、ちゃんと消し切れていない。
極端な低照度(夜間街灯のみ、または非常に低光量の場所)では、シャッタースピードやISO感度の制御、ノイズ除去処理に限界があり、さすがにディテールは失われます。


左の写真がほぼ街灯の光のみで撮影した写真で、右がナイトモードONで撮影した写真なのですが、どちらも暗所のディティールは潰れちゃってますね。(十分明るく鮮明に撮影できてるけど)
暗所でもある程度の光量があればノイズの少ない綺麗な夜景やライトアップが撮影できます。
ズームや露出をパッと調整。カメラコントロールの使い方

最後にiPhone Airの「カメラコントロール」について、使い方や出来ることをおさらい。
iPhone Airはカメラコントロールボタンをボディ右側に搭載しており、ボタンを押してカメラを即起動したり、クリックしてズームや被写界深度コントロールの切り替えが可能です。
※カメラコントロールはiPhone 17シリーズで共通の機能。
- カメラコントロールボタンを押してカメラを起動
- カメラコントロールボタンでシャッターを切る
- カメラモード時に長押しで動画を撮影する
- ダブルクリックで調整
- 露出
- 被写界深度
- ズーム
- カメラ
- スタイル
- トーン
iPhone Airのカメラコントロールボタンでできること、操作については上記の通り。
カメラ起動時に”カメラコントロール”をダブルクリックすることで、露出や被写界深度、ズームが表示され、スワイプ操作で調整できるのですが、僕がカメラコントロールでよく使う機能は「露出」と「ズーム」の2つ。
被写体によっては「スタイル」や「トーン」で明るさや色合いを調整することもあります。
iPhone Airのカメラコントロールの使い方は簡単で、カメラモード時に1回クリック(押さずに押し込む感じ)で起動し、スワイプ操作で調整項目を切り替え可能。


従来の操作方法でも露出やズームは調整可能ですが、カメラコントロールを使うことで直感的にかつスムーズに操作できるので、iPhone Airで写真を綺麗に撮りたい!って人は活用するといいかもです。
- 屋外や窓際の柔らかい光などの自然光を活用し、逆光のときはHDRやポートレートモードを活用する
- 夜はナイトモードを活用する
- iPhoneは自動でナイトモードに切り替わるので、安定した姿勢で撮るとノイズが減る。
- 三分割法を活用する。
- 設定 → カメラ → グリッドをオンにして、被写体をグリッド線上に配置。
- 背景がシンプルになるよう意識すると被写体が際立つ
- レンズを使い分ける
- 超広角レンズ:風景や建築物で迫力を出す
- 望遠レンズ:ポートレートや遠くの被写体をくっきり撮る
- 標準レンズ:自然な色味とバランスの良い画角
- 露出を調整して、明るめ/暗めのバランスを整える
- 被写体によってはポートレートモードを活用する
- 人物だけでなく、料理・花・ペットでも背景をぼかして被写体を際立たせられる
- 最後に「写真」アプリ内の編集で、明るさやコントラスト、彩度を少し調整して整える
iPhoneで写真を綺麗に撮影するコツは上記の通り。※iPhone Airはシングルレンズなので、レンズの使い分けはできない。
超広角と望遠が必要なければ、iPhone Airでも実用レベルの写真は撮影できると思います。何かしらの参考になれば!
